Article 生理:新規なPGC1–α依存性ミオカインは、白色脂肪の褐色脂肪様分化と熱発生を促進する 2012年1月26日 Nature 481, 7382 doi: 10.1038/nature10777 運動は哺乳類のさまざまな臓器系に有益な効果を及ぼしており、運動が筋肉に及ぼす効果のうちで最もよく知られているものの中には、転写コアクチベーターのPPARγコアクチベーター1α(PGC1–α)が関与する効果がある。今回我々はマウスを用いて、筋でのPGC1–αの発現は、膜タンパク質FNDC5の発現増加を促進することを示す。FNDC5は切断され、今回新たに同定されたホルモンであるイリシン(irisin)として分泌される。イリシンは、培養およびin vivoの白色脂肪細胞に作用し、UCP1の発現、また褐色脂肪様分化の広範なプログラムを刺激する。イリシンはマウスおよびヒトで運動によって誘導され、また、マウスでイリシンの血中濃度が少し上昇すると、運動量や摂食量に変化がなくてもエネルギー消費量が増加する。その結果、肥満およびグルコース恒常性が改善される。イリシンは、ヒトの代謝性疾患や、運動によって改善が見られる他の疾患の治療に有用となる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る