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細胞:運動によって誘導されるBCL2調節性オートファジーは筋肉のグルコース恒常性に必要である

Nature 481, 7382 doi: 10.1038/nature10758

運動は、糖尿病のような代謝性疾患の予防など、ヒトの健康に有益な効果を及ぼす。しかし、こうした効果の基盤にある細胞機構は完全に解明されてはいない。リソソームによる分解経路であるオートファジーは細胞内の回収・再利用系で、基礎状態では細胞小器官やタンパク質の品質管理に働く。ストレス状態では、オートファジーのレベルが増加し、細胞はタンパク質異化を介して栄養やエネルギーの要求量の変化に対応できるようになる。さらに動物モデルでは、オートファジーは、がん、神経変性疾患、感染症、炎症性疾患、老化およびインスリン抵抗性などの疾患を防御する。本論文では、激しい運動が、餌を与えられているマウスの骨格筋および心筋にオートファジーを誘導することを示す。運動によるオートファジーの役割をin vivoで検討するために、基礎状態のオートファジーは正常レベルであるが、刺激(運動あるいは飢餓)誘導性のオートファジーは障害された変異マウスを作製した。このBCL2 AAAと名付けたマウスは、BCL2のリン酸化部位(Thr69Ala、Ser70AlaおよびSer84Ala)にノックイン変異を含んでいるため、刺激によって誘導されるBCL2-beclin-1複合体の解離やオートファジーの活性化が阻害される。BCL2 AAAマウスでは、激しい運動の際に、持久力の低下とグルコース代謝の変化が見られ、また、慢性運動による高脂肪食誘発性耐糖能異常に対する防御も低下した。したがって、運動はオートファジーを誘導し、BCL2はin vivoの運動(および飢餓)によって誘導されるオートファジーの重要な調節因子であり、オートファジーの誘導は運動の有益な代謝効果に寄与していると考えられる。

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