Letter

物理:量子多体系における相関の光円錐型の広がり

Nature 481, 7382 doi: 10.1038/nature10748

相対論的場の量子論では、情報の伝搬は光速が限界である。非相対論的な場合にはそのような限界はないが、実際の物理系では短距離相互作用が情報の伝搬を有限速度に制限すると考えられる。量子多体系において相関がどれだけ速く広がるのかという問題はずっと以前から研究されてきた。リーブ—ロビンソン限界として知られている最高速度の存在は、相互作用する多体系(例えば、格子上のスピン)の複数で見られることが理論的に示されており、そのような系は相関の伝搬速度を制限する有効光円錐を示すと考えられる。このような「光速」の存在は凝縮系物理学や量子情報に根本的なかかわりがあるが、実験ではまだ観測されていない。本論文では、相互作用する量子多体系中で伝搬する相関の時間分解検出について報告する。光格子中の一次元量子気体をクエンチすることで、準粒子対が系全体にわたって相関を有限速度で輸送し、その結果、量子ダイナミクスに対する有効光円錐が生じる仕組みを明らかにした。我々の結果は、平衡から遠い閉じた量子系の緩和を理解し、また高速量子計算に必要な効率のよい量子チャネルの設計の見通しを開くものだ。

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