Letter

物理:X線自由電子レーザーにより励起した1.46ナノメートルの原子内殻X線レーザー

Nature 481, 7382 doi: 10.1038/nature10721

50年以上前のレーザーの発明以来、より短い波長の原子遷移での増幅は、懸命に試みられてきた。X線自由電子レーザーの導入によって、きわめて短いパルス幅、きわめて高いスペクトル輝度、完全な時間コヒーレンスを持つ新しい原子X線レーザーを励起することが可能になっている。本論文では、キロ電子ボルトのエネルギー領域で実現したX線レーザーについて述べる。これは原子反転分布に基づき、X線自由電子レーザーからのパルスを用いた高速のK殻光イオン化により駆動される。我々は、気体媒質の照射により生じた長く伸びたプラズマ柱において、1.46ナノメートル(849電子ボルトの光子エネルギーに相当する)でネオンの1価イオンのKα遷移の反転分布を実証した。さらに、励起プラズマの端からの強い増幅された自然放出を観測した。その結果、これまでの原子X線レーザーで達成されていたものよりずっと短い波長と高い輝度の、高強度フェムト秒X線パルスが生じた。さらに、この方式により、現在のX線自由電子レーザーに比べて、著しく高い波長安定性、単色性、より優れた時間コヒーレンスが得られる。今回実現された原子X線レーザーは、高分解能分光法や非線形X線の研究に役立つ可能性がある。

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