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細胞:平衡に依存したレトロウイルスmRNAスイッチが、翻訳リコーディングを調節する

Nature 480, 7378 doi: 10.1038/nature10657

ほとんどのレトロウイルスは、ウイルス組み立ての際に構造タンパク質(Gag)と酵素タンパク質(Pol)を正確な比率に保つために、ウイルスメッセンジャーRNAのストップコドンの翻訳リコーディングを必要とする。Polは、リボソームのフレームシフトあるいはgagストップコドンのリードスルーによって、すべてGag-Pol融合タンパク質として発現される。どちらの機構も働く頻度は低く、翻訳中のリボソームの5〜10%でしか起こらないため、ウイルスは重要なGag対Gag-Pol比率をうまく維持できる。リコーディングの起こる頻度がシスRNAモチーフによって調節されていることは判明しているが、この重要なタンパク質比がどのような仕組みで維持されているのかは、いまだに説明されていない。今回我々はマウス白血病ウイルスのリコーディングシグナルのNMR構造を明らかにして、プロトン1個の付加に依存して活性型コンホメーションへの切り替えが起こることを示す。生理的pHでの平衡では、リードスルーが可能になる活性型のコンホメーションが約6%になるが、このレベルはin vivoでのタンパク質量と関連性がある。このRNAは、非常に高感度のケモメカニカル共役によって、リードスルーの頻度を最適にするよう機能する。フレームシフトシグナルに対しても同様の仕組みが観察され、この平衡に基づく新しい機構が、翻訳リコーディングに一般的な役割を果たしている可能性が示唆される。

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