Letter 細胞:ヒストンH2BのN–アセチルグルコサミン化はH2Bのモノユビキチン化を促進する 2011年12月22日 Nature 480, 7378 doi: 10.1038/nature10656 クロマチンの再構築は、染色体タンパク質やDNAに付加される多くの翻訳後修飾により制御される。これらのヒストン修飾は可逆的かつ動的な事象であり、DNAを鋳型にする細胞内過程を制御することができる。だが、ヒストン修飾パターンを調整する分子機構はほとんどわかっていない。後生動物では、O結合型N–アセチルグルコサミン(GlcNAc)による可逆的なタンパク質修飾は、O-GlcNAc転移酵素(OGT)とO-GlcNAcアーゼ(OGA)の2つの酵素により触媒される。しかし、クロマチン再構築におけるGlcNAc化の意義は不明である。今回我々は、in vitroおよび生きた細胞内でヒストンH2BのS112残基がOGTによりGlcNAc化されることを報告する。ヒストンのGlcNAc化は、ヘキソサミン生合成経路(HBP)を介して細胞外グルコースに応答して変動する。H2BのS112のGlcNAc化は、GlcNAc部分がヒストンH2Bユビキチンリガーゼに対するアンカーとして作用することにより、K120のモノユビキチン化を促進する。H2BのS112のGlcNAcは、ハエの多糸染色体上でユークロマチン領域に局在していた。全ゲノム解析では、H2BのS112のGlcNAc化部位は転写遺伝子座位を含む広範な染色体上で観察され、その一部のGlcNAc化部位はH2BのK120のモノユビキチン化と共局在していた。以上の結果から、H2BのS112のGlcNAc化は、H2BK120のモノユビキチン化を促進するヒストン修飾機構であり、おそらくは転写活性化に働くことが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る