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遺伝:線虫のHECW-1 E3リガーゼの天然の多型は病原体回避行動に影響を与える

Nature 480, 7378 doi: 10.1038/nature10643

行動形質の遺伝的変異は一般に複雑な遺伝的基盤を持つため、行動に影響する自然発生的な多型が明らかにされている例はごくわずかである。線虫(Caenorhabditis elegans)では、野生株を分離することによって、この種の天然の遺伝的変異の研究が進み、微生物の多様な生態に関する手がかりが得られている。線虫は、保存されている自然免疫反応によって細菌感染に反応しており、脊椎動物の適応免疫に相当する免疫記憶を持たないにもかかわらず、病原性細菌に対する回避学習反応を示す。今回我々は、保存されたHECTドメインを含むE3ユビキチンリガーゼHECW-1をコードする線虫遺伝子の自然発生的なコード多型の分子的特徴を明らかにする。HECW-1の近接残基に2種類の多型が存在し、それぞれが緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)の菌叢に対する線虫の回避行動に影響を与えていることがわかった。ニューロン特異的な機能回復実験および除去実験、ならびに遺伝的相互作用の分析により、HECW-1が1対の感覚ニューロンで機能して、神経ペプチド受容体NPR-1の阻害により、緑膿菌菌叢に対する回避行動が阻害されることが示された。NPR-1が緑膿菌菌叢に対する回避行動を促進することは、以前に我々が明らかにしている。今回のデータは、病原微生物に反応して適応的変化を起こす可能性がある線虫の行動の自然な変化に関する分子基盤を明らかにしている。

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