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医学:RAF阻害剤抵抗性は異常スプライシングBRAF(V600E)の二量体化によりもたらされる

Nature 480, 7377 doi: 10.1038/nature10662

活性化RASは、RAFキナーゼファミリーメンバーの二量体化を促進する。ATP競合的RAF阻害剤は、RAF二量体のトランス活性化によりERKシグナル伝達を活性化する。変異型BRAF(V600E)を有する黒色腫では、RAS活性化レベルが低く、ATP競合的RAF阻害剤はBRAF(V600E)単量体に結合してこれらの活性を阻害する。ERKシグナル伝達のこうした腫瘍特異的阻害の結果、治療指数が大きくなり、RAF阻害剤はBRAF(V600E)変異体を持つ黒色腫患者で顕著な治療効果が見られる。しかし、抵抗性が必ず発生する。今回我々は、新たな抵抗性の機構を明らかにする。ベムラフェニブ(PLX4032, RG7204)に抵抗性の細胞の一部は、RAS結合ドメインを含む領域のエキソン4—8を欠損する61キロダルトンのBRAF(V600E)変異型であるp61BRAF(V600E)を発現する。完全長BRAF(V600E)と比べて、p61BRAF(V600E)はRAS活性化レベルの低い細胞で二量体化の増加が見られる。p61BRAF(V600E)を内在性あるいは異所性に発現する細胞では、ERKシグナル伝達はRAF阻害剤に抵抗性を示す。また、二量体化できないp61BRAF(V600E)の変異体はベムラフェニブに対する感受性を回復する。また、19人のうち6人で見られたベムラフェニブ抵抗性を獲得した腫瘍では、RAS結合ドメインを欠損するBRAF(V600E)スプラインシング変異体が見つかった。以上の結果は、RAF阻害剤によるERKシグナル伝達の阻害は、RAS–GTPレベルが低すぎてRAFが二量体化しないことに依存するというモデルを裏付けており、また、患者で抵抗性が獲得される新たな機序として、RAS非依存的に二量体化するBRAF(V600E)スプライシング亜型の発現を明らかにしている。

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