Letter 生化学:ショウジョウバエの全長クリプトクロムの構造 2011年12月15日 Nature 480, 7377 doi: 10.1038/nature10618 光受容器のクリプトクロム/光回復酵素(CRY/PL)ファミリーは、すべての生物界で紫外光および青色光の照射への適応反応を仲介している。PLはDNA上に生じたシクロブタン型ピリミジン二量体(CPD)の修復と、紫外照射により起こる6-4光損傷で主に機能するのに対し、CRYは成長や発生、磁場検知や概日時計に重要なシグナルを伝達する。このような多様な機能にもかかわらず、PL/CRYでは共通の折りたたみ構造、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)への依存および内部光活性機構が保存されている。しかし、CRY/PLファミリーのメンバーは、基質認識(タンパク質かDNA)や、触媒する光化学反応、アンテナ補因子の関与の点で互いに異なっている。動物の概日リズムを調節するCRYが、その基質と作用する仕組みはほとんどわかっていない。CRYは、保存されたPL相同ドメイン(PHD)が付属した、機能に重要な可変性のカルボキシ末端尾部を含んでいる。今回我々は、ショウジョウバエ(Drosophila)の完全なC末端を持つCRYの2.3 Å分解能での結晶構造を報告する。C末端のヘリックスは、PLでDNA基質が結合するのと似た溝に入っている。保存されているTrp536は、DNA光損傷部分のPLによる識別の場合とよく似たかたちで、CRY触媒中心に突き出ている。結晶中に見いだされるFADの陰イオン性セミキノンは、尾部ヘリックスの再構造化を促進するようなコンホメーションをとっている。これらの結果は、保存されたタンパク質構造と光化学的性質を巧妙に使って、光によって駆動されるさまざまな機能が達成されるのを実証しており、これはCRY/PLファミリーの多様な機能を総合的に説明するのに役立つ。 Full Text PDF 目次へ戻る