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細胞:PTENとSOCS3の同時欠失によって引き起こされる持続性の軸索再生

Nature 480, 7377 doi: 10.1038/nature10594

成体の中枢神経系(CNS)での神経修復における手強い難問は、再生中の軸索がその標的と再接続するには長い距離にわたって伸長しなくてはならない場合が多いことである。そのため、軸索再生機能の維持は、機能回復の達成にきわめて重要となる。成体の網膜神経節細胞(RGC)では、mTOR(mammalian target of rapamycin)の負の調節因子であるPTEN(phosphatase and tensin homologue)、あるいはJAK/STAT (Janus kinase/signal transducers and activators of transcription)経路の負の調節因子であるSOCS3(suppressor of cytokine signalling 3)の欠失はいずれも、視神経再生を大幅に促進したが、このような再生は圧挫傷のおよそ2週間後には漸減した。本論文では、PTENSOCS3の両方を同時に欠失させると、意外にもロバストで持続性の軸索再生が可能になることを示す。さらに、PTENとSOCS3はそれぞれ、独立した2つの経路を調節しており、これらの経路が相乗的に働いて、軸索再生の増強を促進することもわかった。遺伝子発現解析から、二重欠失は多数の増殖関連遺伝子を誘導するだけでなく、RGCが損傷後にも一群の遺伝子の生理的レベルでの発現を維持できるようにしていると考えられる。我々の結果は、mTOR経路とSTAT3経路の同時活性化が、成体CNSでの長距離にわたる軸索再生維持に不可欠であり、機能的な回復に向かう重要な段階であることを明らかにしている。

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