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気候:スノーボールアース仮説に疑問を投げかける炭素同位体値

Nature 478, 7367 doi: 10.1038/nature10499

スノーボールアース仮説は、氷に覆われた地球の高いアルベドによって氷河作用が強化されていた原生代後期の数百万年間にわたって、地球が氷で完全に覆われていたと考えるものである。全球が完全に凍結したとするハード・スノーボール説では、超温室効果イベントによって起こったその後の急速な融解は、氷河期における火山性二酸化炭素(CO2)の蓄積によるものとされた。マリノア氷期(約635 Myr前)直後の、大気中CO2の高い分圧(PCO2は20,000 ppmvから90,000 ppmv)は、ホウ素同位体と3つの酸素同位体の両方から推定されてきた。これらのPCO2値は、現在の水準よりも50から225倍高い。本論文では、原生代後期の氷河堆積物の表面を覆い、過去の氷河期の海水準上昇を記録していると見なされている炭酸塩層の炭素同位体の対データを用いて、こうした見積もりの再評価を行った。ブラジルのキャップ炭酸塩に関する今回報告した新たなデータと、時間等価な単位での以前のデータから得られたPCO2の見積もりは3,200 ppmvよりも低く、おそらく現在の値である約400 ppmvと同じ程度の低さである。我々の新たな絞り込みと、ホウ素同位体および3つの酸素同位体のデータの再解釈からは、原生代後期末期の環境について、大気中の二酸化炭素と酸素の濃度が低くハードスノーボールアースとは一致しないという、これまでとは完全に異なる描像が得られる。

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