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細胞:健康な場合と代謝性疾患がある場合のヒト脂肪における脂質代謝回転の動態

Nature 478, 7367 doi: 10.1038/nature10426

脂肪組織量は、脂肪細胞中のトリグリセリドの貯蔵と除去によって決まる。しかし、健康な場合および病的状態にある場合のヒト脂肪の脂質代謝回転については、ほとんど知られていない。我々はこれについてin vivoで調べるために、地上核実験に由来する14Cを脂肪細胞の脂質で測定し、それによって脂質の年齢を決定した。ヒト脂肪細胞の平均寿命である10年の間に、トリグリセリドは6回代謝回転することがわかった。脂質の年齢は脂肪細胞のサイズとは無関係で、成人期間の広い範囲にわたって非常に安定であり、性差は見られない。しかし、脂肪細胞の脂質代謝回転は、脂質代謝の障害状態と強く関係している。肥満では、トリグリセリド除去率(脂肪分解後の酸化)が低下し、年々貯蔵されるトリグリセリドの量が増加する。対照的に、最も一般的な遺伝性脂質異常症である家族性複合型高脂血症と診断された非肥満患者では、脂質の除去率および貯蔵率の両方が低下している。脂質除去率は、脂質分解によって推定された脂肪細胞のトリグリセリド分解能と正に相関しており、インスリン抵抗性とは逆相関している。我々のデータは、脂肪細胞での脂質の貯蔵と除去が、健康な場合と病的状態にある場合とで異なる役割を担っているという機構を証拠立てている。トリグリセリド貯蔵率が高いが除去率は低い場合は、脂肪の組織蓄積と肥満が促進される。トリグリセリドの貯蔵と除去の両方が低下すると、脂肪組織を介した脂質バイパス形成が低下して、その結果、脂質異常症が促進される。これらの結果は、脂肪細胞での脂質代謝回転が代謝性疾患の防止と治療のための新しい標的であることを明らかにしている。

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