Letter 細胞:細菌免疫系由来のRNAによって誘導される:監視複合体の構造 2011年9月22日 Nature 477, 7365 doi: 10.1038/nature10402 細菌と古細菌は、外来DNAの短い断片をCRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)に組み込むことによって、ウイルスやプラスミドに対する耐性を獲得する。このような反復配列座位は、これまでに遭遇した外来異物すべての遺伝学的記録を維持している。CRISPRは転写され、その長い一次転写産物はプロセシングを受けて、外来の核酸に相補的な独特の配列を含むCRISPR由来の短鎖RNA(crRNA)のライブラリーが作られる。大腸菌(Escherichia coli)では、crRNAはCascade(CRISPR-associated complex for antiviral defence)と呼ばれる複数のサブユニットからなる監視複合体に含まれており、これがバクテリオファージに対する防御に必要である。本論文では、低温電子顕微鏡を用いて、標的配列に結合する前後のCascadeのナノメートル未満の構造を決定した。これらの構造から明らかになったタツノオトシゴ形の構造体では、crRNAはタンパク質サブユニットのらせん状配置に沿って位置しており、これらのサブユニットがcrRNAを分解から保護しつつ、塩基対形成も可能であるように保っている。Cascadeは、crRNAの5′末端近傍で高親和性塩基対形成相互作用により侵入核酸と結合する。塩基対形成はcrRNAに沿って伸長し、いくつかの短いらせん状断片が生じて、協調したコンホメーション変化を引き起こす。このコンホメーションの再編成がシグナルとなって、トランスに作用するヌクレアーゼ(Cas3)が侵入核酸配列の分解のために動員されるのかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る