Letter

地球:原生代中期の海洋に広がっていた鉄に富む状態

Nature 477, 7365 doi: 10.1038/nature10327

海洋の化学的組成は地球表面の酸化と共に著しく変化し、この過程は生命の進化と生態の歴史に大きな影響を与えてきた。初期地球は還元的海洋大気系という特徴を持っていたが、顕生代(5億4,200万年前以降)には、安定で酸素化した生物圏が存在し、動物の放散を導いたことが知られている。地球の中期の年代(18億〜10億年前)における表面環境の酸化還元的特徴はこれほどよくはわかっていないが、原生代中期には全球的に硫化性(強還元的)な深海が存在したと一般的に考えられている。本論文では、原生代中期の海洋泥岩群から得られた鉄のデータを提示する。一般的なモデルとは反対に、我々の結果は含鉄(無酸素でFe2+に富む)条件が、原生代中期海洋の多様な古地理学的環境にわたって、空間的にも時間的にも広がっていたことを示唆しており、真核生物の進化に重要な期間における鉄鉱層の時間分布と生物に必須の微量元素の利用可能性について新しいモデルの必要性を示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度