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地球:末期爆撃以前の地球マントルのタングステン同位体組成

Nature 477, 7363 doi: 10.1038/nature10399

金などの多くの貴重な「親鉄」元素は、核形成によってそれらが地球内深部に移動した効率を考えると意外なほど、地球上の探索可能な領域に豊富に存在している。この過剰に対する説明の1つは「レイトベニア」で、これは地球の核形成後に「末期」爆撃として地球に降り注ぎ、月のクレーター形成の最盛期をもたらした隕石落下事象のことである。グリーンランドのイスアで得られた38億年前の岩石には、このすさまじい隕石雨以前の事象の同位体的記憶を保持した生成源に由来するものがある。したがって、イスアのこのような試料ならば、そのようなレイトベニア以前の地球の同位体組成を知る機会が得られ、地球の組成変化に対するその重要性の直接検証が可能になる。本論文では、高精度(2標準偏差で6 ppm以下)タングステン同位体分析により、これらの岩石が現在の地球上の試料と比べてきわめて高い(約13 ppm)タングステン同位体比(182W/184W)を持つことを示す。この知見は、レイトベニアの予想される影響とよく一致する。また、冥王代(40億年以上前)に形成された深部マントル貯蔵庫の部分的な再混合や核–マントル相互作用などの別の解釈では、タングステン同位体データを十分に説明できないことも示す。マントルの182W/184Wの低下は始生代(約40億〜30億年前)に起こり、142Nd/144Ndの顕著な低下と時間スケールが同じであろうと考えられる。後期隕石爆撃がマントル対流の現在の様式を開始させたとすれば、これらの観測結果の両方を説明できると推測される。

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