Letter 免疫:記憶CD4+およびCD8+ T細胞による末梢の遊走パターンの違い 2011年9月8日 Nature 477, 7363 doi: 10.1038/nature10339 皮膚などの末梢組織の局所感染により、病原体抑制に働くT細胞応答のプライミングが起こる。活性化したT細胞は、所属リンパ節で遊走のインプリンティングを受け、その結果、局所的および全身的な防御を与える記憶T細胞が生じる。移動性および常在性の記憶T細胞の組み合わせが、特に体内への病原体の侵入部位となる表層部においては、長期にわたる末梢の免疫に関与すると考えられている。しかしながらT細胞免疫は、エフェクターおよび記憶化プログラミングの必要条件が異なる、別個のCD4+ヘルパーT細胞とCD8+ Tキラー細胞から構成されている。これらのサブセットが、末梢の免疫監視に関与する移動性の集団を形成する能力もしくは局所感染に重要な個々の常在性集団を形成する能力についてもまた違いがあるかどうかについては調べられていない。今回我々はマウスを用いて、単純ヘルペスウイルスによる皮膚感染後の記憶CD4+およびCD8+ T細胞の遊走と組織局在における重要な違いを明らかにする。感染から回復すると、皮膚には2種類の異なるウイルス特異的記憶細胞サブセットが含まれていた。表皮に常在し、最初の感染部位にほぼ限定された、動きの遅いCD8+ T細胞の隔離された集団と、より幅広い再循環パターンの一環として真皮を通って速やかに移動する活動的なCD4+ T細胞集団である。再循環しているエフェクター-記憶CD4+ T細胞によるホーミング分子の独特な発現は、その細胞の皮膚への選択的な遊走能を反映していた。総合するとこれらの結果は、記憶T細胞の遊走の複雑さを示し、CD4+およびCD8+サブセット間の今まで見逃されてきた違いを明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る