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宇宙:月は若いこと、あるいは全球マグマオーシャンはなかったことを示す年代的証拠

Nature 477, 7362 doi: 10.1038/nature10328

小惑星から大きな岩石惑星までの天体の化学進化は、深さ数百キロメートルのマグマオーシャンの固化作用を介した分化から始まると考えられている。地球の月はこの分化の典型例である。月にマグマオーシャンが存在したことの証拠は主に、月の地殻岩石の、鉄に富む斜長岩系列(FAN)に対して推定された広範囲な分布、組成的、鉱物学的特性や年代から導かれている。FANは、月の始原的な浮遊集積地殻で、マグマオーシャン固化の後期段階で晶出したと考えられている。この理論によれば、FANは月のもっとも古い地殻岩石のタイプを示すことになる。しかしながら、個々のアイソクロン(等時線)測定は試料の地球化学的な組成と通常は一致せず、また別の同位体系によって確かめられていないため、この岩石系列の年代を決める試みではあいまいな結論が出ていた。我々は、標準的な同位体測定法を改良し、207Pb-206Pb、147Sm-143Nd、146Sm-142Ndの同位体系を使って、FAN 60025の晶出年代を43億6,000±300万年と見積もったことを報告する。この異例に若い年代には、月が従来の推定値の大部分よりもかなり遅れて固化したか、FANが最初のマグマオーシャンの浮遊集積物であるというずっと以前からの仮定が誤っているかのどちらかが必要となる。もし後者が正しいのならば、月地殻のかなりの部分は、連続した火成活動のような非マグマオーシャン過程によって生成された可能性がある。

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