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細胞:マイクロRNAを用いたヒト繊維芽細胞のニューロンへの変換

Nature 476, 7359 doi: 10.1038/nature10323

神経分化を促進する転写因子と進化上保存されているシグナル伝達経路が、ニューロン形成に役立つことが明らかになっているが、マイクロRNA(miRNA)が神経発生に果たす指示的役割については、まだ調べられていない。我々は最近、miR-9*とmiR-124が、ニューロンの分化と機能に重要な過程であるSWI/SNF様BAFクロマチンリモデリング複合体の構成変化を誘導することを見いだした。神経前駆細胞の有糸分裂が終わりに近づくと、miR-9*とmiR-124が神経前駆細胞(np)BAFクロマチンリモデリング複合体のBAF53aサブユニットを抑制する。有糸分裂終了後に、BAF53aがBAF53bに、BAF45aがBAF45bとBAF45cに置き換わり、これらは有糸分裂後の機能に必要なニューロン特異的(n)BAF複合体へと取り込まれる。miR-9/9*とmiR-124は、ニューロンの分化と機能を調節する複数の遺伝子も制御しているので、これらのmiRNAはニューロンの運命に関係しているのではないかと考えられる。本論文では、ヒト繊維芽細胞でmiR-9/9*とmiR-124(miR-9/9*-124)を発現させるとニューロンへの変換が起こり、この過程はNEUROD2によって促進されることを明らかにする。さらに神経発生誘導転写因子ASCL1およびMYT1Lを加えると変換率が高まり、変換されたニューロンの成熟が促されるが、miR-9/9*-124がないと、これらの転写因子の発現だけでは効果がなかった。今回の知見は、miR-9/9*-124がかかわる遺伝的回路がニューロンの運命の決定を指示する役割を担っている可能性を示している。

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