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医学:血友病マウスモデルでのin vivoゲノム編集による止血回復

Nature 475, 7355 doi: 10.1038/nature10177

ヒトゲノムを編集して病因となる変異を修正することは、遺伝疾患治療で期待される手法の1つである。ゲノム編集は、単純な遺伝子置換戦略を改良したものであり、変異遺伝子をin situで修正することによって、内在性調節エレメントの制御下で正常な遺伝子機能を回復させ、ゲノムへのランダムな遺伝子挿入に伴うリスクを低減させる。遺伝子特異的なターゲッティングは、これまではマウスの胚性幹細胞に限定されていた。ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)が開発されたことで、そうした遺伝子操作が困難であると考えられていた形質転換細胞や初代培養細胞での高効率なゲノム編集が可能となった。ZFNは、in vitroでは、標的とする遺伝子座で部位特異的な二本鎖切断(DSB)を誘導し、相同組み換え修復によって効果的なゲノム編集を促すことが示されている。しかし、ZFNがin vivoでDSBを誘導して臨床的に意味のあるレベルまでゲノム編集を促進できるかどうかは明らかになっていなかった。今回我々は、ZFNをマウス肝臓に直接送達した場合にDSBを高効率で誘導できること、また、適切に設計された遺伝子ターゲッティングベクターと共にZFNを送達すると、ZFNで指定した遺伝子座での相同指向性と相同非依存性の両方の標的遺伝子挿入によって、遺伝子置換を促進できることを示す。遺伝子ターゲッティングの達成度は、血友病Bのマウスモデルで凝固時間延長を正常化するのに十分であり、肝臓の再生誘導後も持続した。したがって、ZFNを用いた遺伝子修正はin vivoで達成可能であり、ゲノム編集が遺伝疾患に対して実行可能な治療戦略となる可能性が出てきた。

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