Letter 医学:腫瘍の低酸素状態は、CCL28とTreg細胞を介して寛容と血管新生を促進する 2011年7月14日 Nature 475, 7355 doi: 10.1038/nature10169 免疫機構は腫瘍の増殖を抑制できるが、それに対し腫瘍は、免疫を回避する強力で重複した機序を構築する。最近、血管新生と腫瘍の免疫機構に対する寛容との間のつながりを示唆する証拠が増えつつある。腫瘍内に血管新生を誘導することが知られている低酸素状態は、損傷関連パターン分子の放出をもたらし、免疫系による腫瘍の拒絶を誘発できる。したがって、腫瘍の低酸素部位で寛容機構がそれに対抗するために活性化することは、腫瘍の免疫回避を維持するための非常に重要な条件となるだろう。しかし、調節性細胞の動員を介した、腫瘍の低酸素状態と寛容との間の直接的なつながりは明らかになっていない。我々は、腫瘍の低酸素状態が寛容を促す走化性因子の発現を誘導すると考えた。本論文では、腫瘍の低酸素状態が、ケモカインであるCCL28(CC-chemokine ligand 28)の発現誘導を介して、制御性T(Treg)細胞の動員を促進し、それが腫瘍の寛容と血管新生を促すことを示す。したがって、末梢の免疫寛容と血管新生の過程は密接に結びついており、協調して腫瘍の増殖を維持している。 Full Text PDF 目次へ戻る