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構造生物学:メディエーターヘッドモジュールの構造

Nature 475, 7355 doi: 10.1038/nature10162

メディエーターは、真核生物での転写の重要な調節因子で、DNA調節要素に結合している活性化因子や抑制因子とRNAポリメラーゼII(Pol II)の間を結びつけている。酵母(Saccharomyces cerevisiae)のメディエーターは25個のサブユニットからなり、総質量は1メガダルトンを超え、ヘッド、ミドル/アームとテールと呼ばれる3つのモジュールに組織化されている。転写調節の際のメディエーターの組み立てとその役割の解明は、構造情報が限られていることで今まで妨げられてきた。本論文では、メディエーターに不可欠のヘッドモジュール(7つのサブユニットからなり質量は223キロダルトン)の分解能4.3 Åでの結晶構造を報告する。この構造から、5つの異なるヘッドサブユニット由来の10本のヘリックスからなるバンドルを中心とする複合体全体像と共に、3つの別々のドメインが明らかになった。このヘリックスバンドル中の複雑な相互作用パターンにより、ヘッドのサブユニットの安定した集合が確立され、基本転写因子やPol IIが結合する部位が作られる。我々の構造データおよび機能データから、ヘッドモジュールが転写因子IIH、およびPol IIの最大のサブユニットのカルボキシル末端と並置しており、こうした位置関係によってPol IIのカルボキシル末端ドメインのリン酸化が容易になることが示唆される。今回の結果は、遺伝子発現調節におけるメディエーターの役割の基盤となる構築原理を明らかにしている。

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