Article 医学:ドキセピンと複合体を形成したヒトヒスタミンH1受容体の構造 2011年7月7日 Nature 475, 7354 doi: 10.1038/nature10236 生体アミンであるヒスタミンは、アレルギーや炎症のような病態生理学的過程に関与する重要な薬理学的メディエーターである。ヒスタミンH1受容体(H1R)アンタゴニストは、アレルギー反応の症状を和らげるのに非常に有効な薬物である。今回我々は、第一世代のH1Rアンタゴニストであるドキセピンと複合体を形成したH1Rの結晶構造を報告する。ドキセピンは、リガンド結合ポケットの深くに位置しており、Gタンパク質共役受容体の活性化に重要で高度に保存された残基であるTrp4286.48と直接相互作用している。おおむね疎水的で、かつよく保存されたこのポケットは、第一世代化合物の低い選択性の一因となっている。このポケットは、1個のリン酸イオンが占める陰イオン結合部位と関係している。いろいろな第二世代H1Rアンタゴニストのドッキングにより、このクラスの化合物には特有のカルボキシル基が存在して、陰イオン結合領域の一部をともに形成しているLys1915.39およびLys179ECL2の両方またはいずれか一方と相互作用することが明らかになった。この領域は他のアミン作動性受容体では保存されておらず、受容体のわずかな違いが小分子に対する選択性の大きな相違にどう結びつくのかが明らかになる。今回の研究は、H1Rに対するH1Rアゴニスト選択性の分子基盤を明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る