Letter 宇宙:土星の巨大な雷嵐 2011年7月7日 Nature 475, 7354 doi: 10.1038/nature10205 土星大気における雷放電は、地球のそれに比べてほぼ1万倍という強力な電波を放射する。このような電波は土星の雷嵐から生じる稲妻の特徴であり、こうした雷嵐は数日から数か月間続く。近年、大きさ約2,000 kmの対流嵐が、惑星中心の(planetocentric)南緯35°(惑星面の[planetographic]南緯41°に対応)で観測されている。本論文では、惑星中心の北緯35°で2010年12月初旬に始まってから3週間程度で「大白斑」と同程度の大きさになった、緯度方向に10,000 kmにわたって広がる巨大な雷嵐の観測について報告する。目に見えるプリュームは、雷嵐にはよくあることだが、強い垂直対流によって最外部のアンモニア雲層を突き抜けた上層雲からなる。この嵐の閃光率は、以前に観察されたものよりも1桁高く、1秒当たり10回以上のピーク回数が記録された。この嵐の主要部分からは、数は増えたがもっと弱いストームセルを伴って東方へ伸びる尾部が成長し、この尾部は、2011年2月までに惑星全体を覆った。地球上の嵐とは異なり、この嵐の全出力は、土星が放出する全出力に相当する。土星が2009年8月に春分を経ていることを考えると、北半球でのこのような嵐の出現は季節変化と関係があるかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る