Letter 生理:マイクロRNA 103と107はインスリン感受性を調節している 2011年6月30日 Nature 474, 7353 doi: 10.1038/nature10112 インスリンシグナル伝達の障害は、ヒトを2型糖尿病発症に罹患しやすくする、最も一般的かつ最も早期に見られる異常である。マイクロRNAは、代謝を含む多くの生物学的機能に影響を与える新種の調節分子群であることが突き止められている。しかし、マイクロRNAによるin vivoでのインスリン感受性の直接的調節はまだ実証されていない。今回我々は、肥満マウスではマイクロRNA 103と107(miR-103⁄107)の発現が増加していることを示す。miR-103⁄107のサイレンシングは、グルコース恒常性とインスリン感受性の向上につながる。対照的に、肝臓あるいは脂肪では、miR-103⁄107機能を獲得するだけでグルコース恒常性障害がもたらされる。我々は、インスリン受容体の重要な調節因子であるカベオリン1がmiR-103⁄107の直接の標的遺伝子であることを突き止めた。脂肪細胞でmiR-103⁄107を不活性化するとカベオリン1の発現が増加し、これに伴ってインスリン受容体の安定化、インスリンシグナル伝達の増強、脂肪細胞サイズの低下、およびインスリン誘導性グルコース取り込みの増強が起こる。これらの知見は、miR-103⁄107がインスリン感受性にきわめて重要であり、2型糖尿病および肥満の新たな治療標的であることを明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る