Article 化学:プログラム可能なレスベラトロールオリゴマー合成のための位置選択的反応 2011年6月23日 Nature 474, 7352 doi: 10.1038/nature10197 レスベラトロールは植物由来の独特なポリフェノールであり、「フレンチ・パラドックス」(フランス人の食事には飽和脂肪が多く含まれているにもかかわらず、冠動脈性心疾患の罹患率が比較的低いという観察結果)をもたらしている可能性が考えられているため、非常に関心を集めてきた。しかしながら、レスベラトロールのオリゴマーは生体活性が高いにもかかわらず、ほとんど注目されてこなかった。天然物源からの十分な量のオリゴマーの単離が難しいことに加え、容易に合成できないことが、主な障害と見なされている。今回我々は、3段階設計を通して、プログラム可能で制御性がよくスケールアップできると思われるレスベラトロール類合成法について報告する。この合成方法には、反応性が同一か同等の複数サイトを持つ2つの別種のコアを区別するために、戦略誘導型と試薬誘導型の化学的官能基化が必要であり、最終的には5つの高次天然物が生成される。今回の研究は、生合成研究では別の方法が示されてきた、複雑物質の難しい位置選択的官能基化が可能であることを実証している。さらに、この類の天然物の生化学的な可能性を完全に解明する材料と手段が得られ、他のオリゴマー類の合成を可能にしうる知的枠組みがもたらされる。 Full Text PDF 目次へ戻る