Article 構造生物学:受容体キナーゼBRI1によるステロイドホルモン感知の構造基盤 2011年6月23日 Nature 474, 7352 doi: 10.1038/nature10153 ポリヒドロキシル化ステロイドは、高等生物における体の形やサイズの調節因子である。後生動物では、細胞内の受容体がこのような分子を認識する。しかし、植物は、膜に内在する受容体キナーゼBRASSINOSTEROID INSENSITIVE 1(BRI1)を用いて、膜でステロイドを感知する。今回我々は、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)BRI1リガンド結合ドメインの、X線回折による2.5 Å分解能での構造を報告する。25個のねじれたロイシンリッチリピート(LRR)からなるスーパーヘリックスが見いだされたが、これは動物のToll様受容体でのLRR集合とは顕著に異なる構造である。LRR21と22の間にある70個のアミノ酸からなるアイランドドメインは、スーパーヘリックスの内部に戻るように折りたたまれて、植物ホルモンであるブラシノリド結合のための表面ポケットを形成している。既知の機能喪失および機能獲得変異は、ホルモン結合部位の近くに位置する。また、BRI1へのステロイドの結合により、受容体の活性化に必要な共受容体を結合する基盤が形成される、と我々は考える。今回の結果から、ホルモン、発生および自然免疫シグナル伝達に必須の役割を担っている非常に広範囲にわたる植物受容体のファミリーにおいて、活性化機構についての知見が得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る