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物理:重いフェルミオン金属YbRh2Si2における局所近藤スクリーニングと空間コヒーレンスの出現

Nature 474, 7351 doi: 10.1038/nature10148

量子状態のエンタングルメントは基礎物理学の中心的な概念であるとともに、先進的な材料と応用を実現する手段となる可能性がある。エンタングルメントの基礎となる量子重ね合わせは局在スピン状態と遍歴電子状態の複雑な相互作用の核心にあり、これが特定の希薄な磁性合金に近藤効果を生じさせる。局在スピン状態密度が十分に高い系では、このような状態を相互作用しないものとして扱うことはもはやできない。これらが稠密な周期配列を形成すれば、近藤格子ができる可能性がある。こうした近藤格子から、有効質量が増大した電荷キャリアが出現するようになるが、このような重いフェルミオン生成を引き起こすコヒーレント近藤状態の正確な性質はまだ大いに議論されているところである。本論文では、原子分解能のトンネル分光法を使って、一般的な近藤格子系YbRh2Si2の低エネルギー励起を調べた。伝導電子が局在4f電子と混成し、その結果、フェルミエネルギーのトンネルコンダクタンスが低下することがわかった。また、Yb3+イオンの結晶場励起が明瞭に観測された。トンネルコンダクタンスの温度に強く依存するピークは、低温で出現するコヒーレントな重いフェルミオン状態へのトンネリングから生じるファノ共鳴に起因すると思われる。これらの特徴から、重い4f電子近藤格子で量子コヒーレンスが発達する機構が明らかになった。今回の結果は、強い電子相関、特にコヒーレンス現象、相共存、量子臨界性に関する相関を調べるのに、実空間の電子構造イメージングが有効であることを実証している。

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