Article 細胞:ユビキチン様タンパク質Hub1が、スプライス部位の使用と選択的スプライシングに果たす役割 2011年6月9日 Nature 474, 7350 doi: 10.1038/nature10143 真核生物では、メッセンジャーRNA(mRNA)前駆体の選択的スプライシングによって遺伝子産物が多様化する。選択的スプライシングは、スプライソソームが特定のスプライス部位を認識できるようにする因子によって誘導される。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のSRC1 mRNA前駆体の選択的スプライシングが、進化的に保存されたユビキチン様タンパク質Hub1によって促進されることを明らかにした。構造データおよび生化学データから、Hub1はHINDという保存された因子に非共有結合することがわかった。HINDは、酵母や哺乳類のスプライソソームタンパク質Snu66や植物のPrp38中に存在する。Hub1の結合はスプライソソームタンパク質の相互作用をわずかに変化させるが、S. cerevisiaeの通常のスプライシングにはほとんど影響しない。しかし、Hub1を持たないスプライソソームやHub1–HIND相互作用に異常のあるスプライソソームは、特定の非標準的5′スプライス部位を使用できず、SRC1の選択的スプライシングが起こらなくなる。Hub1は、HINDに結合した際だけでなく、実験的にSnu66あるいはPrp38に融合させた際にも、またコアスプライシング因子Prp8に融合させた際でさえも、選択的スプライシングを誘起する。これらの結果は、異例のユビキチン様修飾因子がスプライソソームを非共有結合性修飾することで誘導されるという、スプライス部位の新しい使用機構を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る