Letter 細胞:UBCH7の反応性プロファイルから、パーキンとHHARIがRING/HECTハイブリッドであることが判明 2011年6月2日 Nature 474, 7349 doi: 10.1038/nature09966 ユビキチン(Ub)シグナル伝達には、ユビキチン結合酵素(E2)とユビキチンリガーゼ(E3)との機能的結合が不可欠だが、活性を持つE2–E3対を特徴付ける基準は確立されていない。ヒトE2であるUBCH7(UBE2L3とも呼ばれる)は、HECT型E3に対して幅広い特異性を示すが、RING型E3とは特異的複合体を形成するものの、in vitroでは機能を示さないことが多い。不活性なUBCH7–RING複合体と活性なUBCH5–RING複合体の構造を比較してもはっきりした差異がないことから、Ub転移についての我々の理解に欠落があることがわかる。本論文では、Ubの転移をRINGと共に行う多くのE2とは違って、UBCH7にはE3に依存せずにリジンと反応できる内在的反応性が欠けていることを明らかにする。UBCH7のHECTに対する特異性は、これで説明される。UBCH7は、リジンとの反応性はないものの、パーキン(PARK2とも呼ばれる)やariadne(HHARI、ARIHIとも呼ばれる)のヒトホモログなどを含むRING-in-between-RING(RBR)ファミリーのE3との場合は活性が見られる。RBRはすべての真核生物に見られ、翻訳過程や免疫シグナル伝達などの過程を調節している。RBRには典型的なC3HC4型RINGが含まれ、保存されたCys/Hisの多いZn2+結合ドメイン2個、in-between-RING(IBR)ドメインおよびRING2ドメインがそれに続いており、これらがE3ファミリーを特徴付けている。RBRはRING/HECTハイブリッドのような働きをすることがわかった。つまり、RBRはRINGドメインを介してE2と結合するが、チオエステル結合した必須Ub(∼Ubで表す)を介してUbを転移させ、これにはRING2ドメインに保存されたシステイン残基が必要である。これらの知見から、細胞増殖や免疫機能にかかわるE2であるUBCH7に対応して機能するE3の一群が明らかになり、E3群全体について新しい作用機構が示された。 Full Text PDF 目次へ戻る