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医学:強病原性SIVに対するエフェクター記憶T細胞ワクチンの強い初期抑制

Nature 473, 7348 doi: 10.1038/nature10003

後天性免疫不全症候群(AIDS)を引き起こすレンチウイルスであるヒト免疫不全ウイルス(HIV)とサル免疫不全ウイルス(SIV)は宿主の免疫を効率よく回避し、いったん感染が成立すると、免疫機構ではほとんど制御できない。しかし、粘膜曝露後数日間の感染成立初期は、まだウイルス伝播および大規模な複製が起こる前で、免疫制御に対してより脆弱であると考えられる。今回我々は、アカゲザルサイトメガロウイルス(RhCMV)ベクターを含むSIVワクチンにより、アカゲザルにおいて、SIV複製の可能性がある部位で存続するSIV特異的エフェクター記憶T細胞(TEM)応答が高い頻度で起こり、強病原性SIVMAC239の粘膜接種後、早期のうちに感染が強力に抑制されることを報告する。RhCMVベクターのみ、またはRhCMVベクターの後にアデノウイルス5(Ad5)ベクターを投与されたアカゲザル24頭中の13頭(これに対してDNA/Ad5ワクチンを接種したアカゲザル9頭中では0頭)で、SIVが早期に完全に抑制され(血漿中にウイルスは検出されず)、さらに、この13頭中の12頭では長期(1年以上)にわたる防御が観察された。これには次のような特徴が見られた。すなわち、プラズマウイルス血症の一過性の発症(最終的には衰退)、血中およびリンパ節の単核細胞にほとんどウイルスが検出されないこと、エフェクター部位の記憶CD4+ T細胞の減少がないこと、SIV Env特異的抗体の誘導およびブーストがないこと、およびRhCMVベクターに含まれていないSIVタンパク質(Vif)に対するT細胞応答の誘導とその後の減弱である。防御は、ワクチンの段階でのSIV特異的CD8+ T細胞応答のピークの大きさと相関し、既往T細胞応答なしに生じた。注目すべきことに、RhCMVベクターに関連した長期のSIV抑制は、CD8+あるいはCD4+リンパ球どちらかの除去には影響されず、また剖検時に細胞に付随するSIVは超高感度解析でも検出限界でたまに測定されるだけであったことは、結果としてウイルスが排除された可能性を示している。したがって、CMVのような持続性のベクターとそれに関連するTEM応答は、有効なHIV/AIDSワクチンに大きく貢献すると考えられる。

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