Letter

構造生物学:密度とエネルギーに導かれたタンパク質構造最適化による分子置換の改良

Nature 473, 7348 doi: 10.1038/nature09964

測定された回折強度を最もよく説明する結晶単位格子中の初期モデルの配置を探す分子置換法と、それに続く自動チェイントレーシング法は、多くのタンパク質の結晶構造の迅速な解決を可能にしてきた。広範な研究にもかかわらず、配列同一性が30%以下の遠縁のホモログをもとにした、より違いの大きい初期モデルを用いると、分子置換とその次の再構築は通常失敗に終わる。今回我々は、タンパク質構造モデリングと結晶構造決定のために開発されたアルゴリズムを組み合わせることで、この限界を大きく下げることができることを示す。Rosetta構造モデリングとAutobuildチェイントレーシングを統合する方法を使って、結晶学を専門とする研究室で解くことができず、別の方法を幅広く組み合わせても未解決のままであった13のデータセット中の8つで、高分解能での構造が得られた。分解能が3.2 Åよりよく、非対称単位中に4コピー以内で、配列同一性が20%以上の相同タンパク質の構造が得られるような回折データセットの場合、現在の方法が失敗する半分以上のケースで、この新しい方法を使えば実験からの位相情報なしで迅速に構造決定が可能となる、と我々は考える。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度