Letter

進化:地球上で最古の非海洋性真核生物

Nature 473, 7348 doi: 10.1038/nature09943

先カンブリア時代(5億4,200万年以上前)の陸上生物相の存在は、古土壌、粘土鉱物の風化、および珪砕屑性堆積物中に微生物がもたらした堆積構造に関連する、間接的な化学的および地質学的証拠から推測されている部分が大きい。先カンブリア時代の非海洋起源の岩石内の化石という直接的な証拠はきわめてまれである。最も広く引用される証拠は、形態の単純な鉱物化した管状や球状の構造に関する1つの論文で、これらの構造はシアノバクテリアだと解釈されており、米国アリゾナ州の12億年前の古カルストで見つかったものである。有機質の壁を持つ微化石は、スコットランド北西部の非海洋性トリドニアン系(12億〜10億年前)の一連の地層に由来するものが1907年に初めて報告された。その後の研究では明確な分類群がほとんど発見されておらず、1世紀を経てもなお、このトリドニアン系の微生物相は、基本的に系統分類の不明な「ライオスフィア(leiosphere)」とされている。我々は、トリドニアン系の一連の地層全体にわたって灰色頁岩およびリン酸塩団塊の標本を網羅的に採取した。本論文では、酸浸漬による抽出で、有機質の壁を持つ多様な微化石の大規模な集団を複数回収したことを示す。また、補足的にリン酸塩団塊の薄片を用いた検討を行い、きわめて緻密な三次元的保存状態も得られた。この集団には、多細胞構造、壁の複雑な嚢胞、非対称的な有機質構造、および背腹性の扁平な有機的葉状体が含まれ、中には直径が1ミリメートル近いものもあった。これは、原生代の淡水性環境および地表に露出した環境に生息していた真核生物の直接的な証拠である。10億年前までには非海洋環境で真核生物が優占的になっていたと見られることから、陸上での真核生物の進化は従来考えられていたよりもずっと早く起こったものと考えられる。

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