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遺伝:胚性幹細胞のゲノム全域での5-ヒドロキシメチルシトシンのマッピング

Nature 473, 7347 doi: 10.1038/nature10102

5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)は修飾塩基の1つで、哺乳類のさまざまな型の細胞に低レベルで存在する。5hmCは、TETファミリーのFe(II)、2-オキソグルタル酸依存性酵素により、5-メチルシトシン(5mC)が酸化されて生じる。5hmCとTETタンパク質は幹細胞の生命現象とがんにかかわることが知られているが、5hmCのゲノム全域での分布については限られた情報しか得られていない。本論文では、5hmCのゲノムでの位置を明らかにするための新しい2つの特異的な方法を報告する。1つ目はGLIB(グリコシル化、過ヨウ素酸酸化、ビオチン化)と名付けた方法で、酵素反応、化学反応を組み合わせて段階的に行い、1個しか5hmCを含まないDNA断片を単離する。2つ目の方法では、ゲノムDNAを亜硫酸水素ナトリウムで処理して5hmCをCMS(cytosine 5-methylenesulphonate)に変換し、CMSに対する特異的抗血清を使って、CMSを含むDNAを免疫沈降する。マウス胚性幹(ES)細胞から得た5hmCを含むDNAのハイスループットDNA塩基配列解読を行ったところ、エキソン内部と転写開始部位周辺に非常に多いことが明らかになった。5hmCが特に集中しているのは、プロモーターにヒストン3リジン27トリメチル化(H3K27me3)とヒストン3リジン4トリメチル化(H3K4me3)マークを重複して持つ遺伝子の開始部位である。これらの結果は5hmCが転写調節に役割を担っている可能性を示しており、5hmCが、ES細胞の発生学的に調節されている遺伝子に見られる「準備完了状態」のクロマチンの目印になっているというモデルが考えられる。

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