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物理:反物質ヘリウム4原子核の観測

Nature 473, 7347 doi: 10.1038/nature10079

高エネルギーの原子核衝突によって、ビッグバンから数マイクロ秒後のこの宇宙の場合と似たエネルギー密度が生成される。どちらの場合も、形成される物質と反物質の量は同程度である。しかし、原子核衝突では比較的短寿命の膨張によって、反物質は物質と急速に分離して消滅が避けられる。したがって、重原子核の高エネルギー加速器は、反物質を生成し研究するための、効率のよい手段になる。反α()としても知られている反物質ヘリウム4原子核()は、2個の反陽子と2個の反中性子からなる(バリオン数B = −4)。これは以前に観測されていないが、α粒子は1世紀前にラザフォードにより発見され、宇宙線の中に10パーセント程度存在する。B < −1の反物質原子核は、粒子加速器における相互作用のまれな生成物としてのみ観測されており、高エネルギー衝突で反核子生成が起こる確率は、反核子が1個加わるごとに約1,000分の1に低下する。本論文では、現在までに観測された中で最も重い反核子であるを観測したことを報告する。相対論的重イオン衝突型加速器(RHIC)のSTAR実験で、核子–核子対当たり重心エネルギー200 GeVと62 GeVで記録した109個の金対金(Au+Au)衝突において、全部で18個のカウントを検出した。この収率は熱力学モデルや合体元素合成モデルの予想結果と一致し、さらに重い反物質原子核の生成率の指標となり、宇宙放射線中にが将来観測されるときの基準が得られた。

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