Article

遺伝:転写とDNAメチル化忠実度におけるTET1とヒドロキシメチルシトシン

Nature 473, 7347 doi: 10.1038/nature10066

シトシンの5位のメチル化(mC)を触媒する酵素は、遺伝子発現を制御し、細胞固有の性質を維持するうえで必須の役割を持つ。最近、TET1がmCのメチル基をヒドロキシル化し、5-ヒドロキシメチルシトシン(hmC)に変換することが見いだされた。本研究では、TET1が胚性幹細胞でゲノム全体にわたって結合しており、結合部位の多くは、CpGが豊富なプロモーターの転写開始点(TSS)や遺伝子内に位置することを示す。hmC修飾は遺伝子転写領域(gene body)に見られ、mCとは異なり、CpGが豊富なTSSにも多く存在していた。さらに、TET1が転写抑制にも働いている証拠も示す。TET1はかなりの割合のポリコーム群標的遺伝子に結合する。さらに、TET1はSIN3Aコリプレッサー複合体と結合し、共局在する。TET1は転写の微調整を行い、CpGが豊富な配列における異常なDNAメチル化に拮抗し、その結果としてDNAメチル化の忠実度の制御に寄与していると考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度