Letter 生理:小分子に対する障壁は細菌のタンパク質輸送の間にも維持される 2011年5月12日 Nature 473, 7346 doi: 10.1038/nature10014 多くのタンパク質は、細菌と古細菌ではSecYチャネル、真核生物ではこれと類縁のSec61チャネルを介して輸送される。チャネルは砂時計の形をしており、細胞膜のほぼ中間辺りにアミノ酸が小孔を囲む輪状に並んで形成される狭い狭窄部(ポアリング)を持つ。チャネルの細胞質側のくぼみが空のときは、細胞外側のくぼみはプラグ(栓)と呼ばれる短いヘリックスによりふさがれており、プラグはタンパク質の輸送のときは移動して経路をあける。チャネルによって大きなポリペプチドは輸送されるが、イオンや代謝物などの小型分子の通過は妨げられるという機構については議論が続いている。今回我々は、大腸菌(Escherichia coli)の無傷細胞で、野生型および変異型SecYチャネルを介する小分子の透過の検証により、この問題を調べた。チャネルは静止状態あるいは輸送される特定のポリペプチド鎖を含んだ状態のどちらかにある。静止状態では、チャネルはポアリングとプラグドメインの両方によって閉じられていることを示す。輸送中は、ポアリングがポリペプチド鎖周囲に「ガスケット様」のシールを形成し、これによって小分子の透過が妨げられる。チャネルの構造はすべての生物で保存されていることから、これはタンパク質輸送中に膜障壁を維持する普遍的な機構であると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る