Article 遺伝:9つのヒト細胞型におけるクロマチン動態のマッピングおよび解析 2011年5月5日 Nature 473, 7345 doi: 10.1038/nature09906 クロマチン・プロファイリングは、ゲノム注釈や調節活性の検出の強力な方法であることが明らかになりつつある。この手法は、ゲノムの非コード領域の特徴解析に特に適している。このような領域は細胞の表現型に大きく寄与しているが、まだほとんど地図にまとめられていない。今回我々は、9つの細胞型にわたって9つのクロマチンマークをマッピングし、調節エレメント、その細胞型特異性、および機能的相互作用の系統的な特徴付けを行った。プロモーターおよびエンハンサーが示す細胞型特異的なパターンに注目し、クロマチン状態、遺伝子発現、調節モチーフの密集度と調節因子発現に関する多細胞活性プロファイルを明確にした。さらに、これらのプロファイル間の相関を用いて、エンハンサーと推定上の標的遺伝子とを結びつけ、それらを調節する細胞型特異的なアクチベーターおよびリプレッサーを予測した。結果として得られた注釈並びに調節の予測は、全ゲノム関連解析研究の解釈に影響を及ぼす。解析スコアで上位にくる疾患の一塩基多型は、関連する細胞型において特に活性なエンハンサーエレメント内に位置する頻度が高く、場合によっては予測された調節因子のモチーフ例に影響を及ぼしており、このことから関連性にかかわる機序が示唆される。今回の研究は、シス作用性調節の関係性と疾患に果たすその役割を解読するための一般的な枠組みとなる。 Full Text PDF 目次へ戻る