Letter 神経:皮質介在ニューロンの特定のサブタイプの発生にはニューロンの活動が必要である 2011年4月21日 Nature 472, 7343 doi: 10.1038/nature09865 多様な生物種において、網膜や脊髄、皮質などのさまざまな構造の発生が、電気的活動によって調節されていることが明らかになっている。哺乳類の皮質内では特に、錐体細胞の樹状突起と交連軸索の発生が電気活動に依存している。しかし、もう1つの主な皮質ニューロン集団であるGABA作動性介在ニューロンでは、電気的活動が発生に果たす役割はほとんど解明されていない。GABA作動性介在ニューロンは形態的にも機能的にも不均一であり、ここ10年間、この多様性が生じる仕組みの解明に研究の関心が集まっていた。最近になって、全皮質介在ニューロンの30%が、終脳腹側にある比較的新しく見つかった供給源、尾側基底核隆起(CGE)から生じることがわかった。この介在ニューロンは発生時期が遅いために、他の介在ニューロンや錐体細胞の大多数が皮質内に位置を占め、機能面でも統合が始まった後になって、ようやく皮質に加わる。今回我々は、マウスを使い、CGE由来でリーリン(Re)とカルレチニン(Cr)は陽性だがバソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)陽性ではない介在ニューロンの適切な移動には出生後3日までの電気的活動が必須であること、出生から3日以降はグルタミン酸を介した活動が軸索と樹状突起の発生を制御することを明らかにする。さらに、転写因子Dlx1(distal-less homeobox 1)の標的の1つであるElmo1(engulfment and cell motility 1)遺伝子が、Re+およびCr+介在ニューロンで選択的に発現していることと、これが介在ニューロンの電気的活動に依存した移動の必要十分条件であることを示す。これらの知見から、特定のサブタイプのニューロンを皮質へと組み込むのに選択的に必要となる電気的活動が明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る