Letter 炎症:NLRP3インフラマソーム活性化におけるミトコンドリアの役割 2011年1月13日 Nature 469, 7329 doi: 10.1038/nature09663 NLRP3インフラマソームによって開始される炎症応答は、感染や代謝調節異常といった宿主のさまざまな「危険」な状況が誘因となる。以前の研究では、NLRP3インフラマソーム活性は自食作用(オートファジー)によって負に調節され、まだ性質がわかっていない細胞小器官由来の活性酸素種(ROS)によって正に調節されることが示唆されている。今回我々は、マイトファジー(ミトコンドリアを選択的に分解するオートファジー)/オートファジーの阻害が、ROSを生成する損傷したミトコンドリアの蓄積をもたらし、これによりNLRP3インフラマソームが活性化されることを示す。休止状態のNLRP3は小胞体構造に局在するのに対して、インフラマソーム活性化時にはNLRP3およびそのアダプター分子ASCは核周辺の空間に再分配され、そこで小胞体およびミトコンドリアからなる細胞小器官集団と共局在する。電位依存性陰イオンチャネルの阻害によってミトコンドリア活性の調節不全が起こると、ROS生成とインフラマソーム活性化が両方とも抑制されることは注目すべきである。このことは、NLRP3インフラマソームがミトコンドリアの機能不全を感知することを示しており、またミトコンドリア損傷と炎症性疾患がしばしば関連付けられることの説明となると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る