Letter 宇宙:高赤方偏移銀河の計数の重力レンズ効果による歪曲 2011年1月13日 Nature 469, 7329 doi: 10.1038/nature09619 高赤方偏移銀河候補の観測による計数は、銀河が宇宙を再電離させた時期にあたる赤方偏移 z > ∼7における星形成活動の統計的記述を組み立てるために使われてきた。標準モデルでは、重力レンズ効果の発生率が高いことが、これらの最初期の銀河のフラックスや個数の計測結果を誤らせる可能性が予想されている。こうした事態が起こる「生の」確率は、およそ0.5パーセントと見積もられているが、観測の選択効果のためにもっと大きくなる可能性がある。本論文では、観測機器の限界等級が銀河サンプルを特徴付ける等級よりも明るいと予測される場合に、赤方偏移 z > ∼12の銀河の観測される特性が重力レンズ効果によって大きく影響されていると考えられることを報告する。z ≈ 2に位置する明るい前景銀河から1秒角未満に位置する多重画像系の一部となっているほとんどの銀河で、計数は1桁程度変えられている可能性がある。このレンズ効果によって生じる、高赤方偏移銀河と前景銀河の集団は、z ≈ 10.6の位置で同定された銀河候補のサンプルで、おそらく既に観測されていると思われる。将来の探査は、高赤方偏移銀河のサンプルにおける重力レンズ効果による顕著な選択効果を考慮して設計することが必要となるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る