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宇宙:土星の環と内側の衛星の起源は、タイタン程度の大きさの消滅した衛星からの質量移動である

Nature 468, 7326 doi: 10.1038/nature09661

土星環の起源については、まだ十分な説明が得られていない。現在の環は90%から95%以上が水氷である。環は絶えず岩石質隕石で汚染されるので、このことは環が当初ほぼ純粋な氷であったことを示唆している。一方、一般的に予測されるのは(太陽系外縁部にある多くの衛星の成分と似た)半分が岩石、半分が氷という混合物である。環の起源に関するこれまでの理論は、小さい衛星の衝突破壊あるいは土星近傍を通過中の彗星の潮汐破壊を想定している。だがこれらのモデルでは、氷に富んだ組成などの環の基本的特徴の説明ができそうもなかったり、困難だったりする。土星の衛星は大型のタイタン1つだけなのに対して、木星は4つの大きな衛星をもっている。つまり、土星には本来、大型の衛星がほかにも存在していたが、それらはらせんを描いて土星に近づいていく際に消滅した可能性がある。本論文では、タイタン程度の大きさの分化した衛星が土星に向かって落下する間に、その質量が潮汐によってはぎ取られる過程の数値シミュレーションについて報告する。惑星潮汐力は、衛星の外側の氷層から物質を選択的にはぎ取っていくが、衛星の岩石コアはほぼ無傷のまま残り、惑星との衝突で失われる。その結果、土星の現在の環よりもずっと質量の大きい純粋な氷の環ができる。環が進化するにつれてその質量は減少し、環外縁部から氷の衛星が作られる。推定された氷衛星の質量は、テティスとそれより内側の氷に富んだ土星衛星と一致する。

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