Letter

物理:曲面上にある結晶中のプリーツ

Nature 468, 7326 doi: 10.1038/nature09620

六角形で平面を覆うのは容易にできるが、曲面の場合には難しい。(トポロジカルチャージをもつ欠陥である七角形や五角形を導入すれば、曲面を覆うことがより容易になる。例えば、バックミンスター・フラーのジオデシックドームをもとにしたサッカーボールは、ちょうど12個の五角形(正のチャージ)をもつ。平面上で常に六角形状の結晶を形成する相互作用粒子は、球面上では傷のある欠陥パターンを示し、関心を集めている。本論文では、より一般的な曲面について、プリーツ(ひだ)、つまりその表面上で消失し、衣服のプリーツと同じ役割を果たすチャージのない転位線(トポロジカル双極子)によって湾曲が緩和されることを示す。正および負の曲率が空間的に変化する表面の結晶秩序が実験的に調べられた。負の曲率となるよう引き伸ばした円筒状のキャピラリーブリッジ表面で、無欠陥から孤立転位までの一連の遷移が観察され、これは我々のエネルギー計算結果と一致している。孤立転位は続いて増加し組織化してプリーツとなり、傷とこれまでみられなかった孤立七角形が最後に現れる。曲率によるこのような結晶秩序微調整によって、湾曲した空間の欠陥に関する一般理論の探究が可能になるだろう。実用的観点からは、くびれたナノチューブやアーチ型建築などの湾曲のある構造の設計や、新規なソフトリソグラフィー法や誘導型自己集合法の開発が可能になると考えられる。

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