Letter 生理:vSGLT結合ポケットからのナトリウムと基質の放出機構 2010年12月16日 Nature 468, 7326 doi: 10.1038/nature09580 5ヘリックスインバーテッドリピートモチーフを用いる細胞膜共輸送体タンパク質は、二次能動輸送体構造クラスの最大のものの1つであることが最近明らかになってきている。しかし、構造解明に多くの進展があったにもかかわらず、イオンと基質の輸送を共役する機構についての明確な証拠は得られていない。今回我々は、腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)のナトリウム/ガラクトース共輸送体(vSGLT)について、分子動態シミュレーション、生化学的解析、内向き開口コンホメーションの新たに分解能2.7 Åで得られた結晶構造を含む包括的な研究について報告する。我々のデータから、ナトリウムの排出が膜貫通ヘリックス1の再配向を引き起こし、これが基質の排出に必要な内側ゲートを開口させ、また2組の細胞膜貫通ヘリックスバンドルにひとまとまりの剛体としての小さな移動を起こさせる。ナトリウム放出により引き起されるこの一連の現象は、イオンと基質の放出が確実に適正なタイミングで起こるようにしている。動きがいったんスタートすると、このような分子変化によって輸送体への基質の結合が弱まり、ガラクトースの細胞内空間への放出が容易になる。さらに、2つのナトリウム結合部位と細胞膜貫通ヘリックス1のらせん構造を作っていない部分、および基質結合部位間のアロステリックな経路が突き止められた。これは共輸送の共役に不可欠である。 Full Text PDF 目次へ戻る