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物性:高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+xにおける擬ギャップ開始時の揺らぎストライプ

Nature 468, 7324 doi: 10.1038/nature09597

ドープされたモット絶縁体は、ホールとスピンがパターンを形成する傾向が強く、このパターンは通常ストライプとよばれる。銅酸化物では、ドーピングによって擬ギャップ状態も生じるが、この擬ギャップ状態は、十分なドーピングを行うか、温度を下げることによって高温超伝導状態に変わりうる。擬ギャップは、すべてのホールドープ銅酸化物超伝導体に共通であるが、それに対して、ストライプは、その静的な状態が、一群の銅酸化物の、それも相図の狭い領域だけで起こるので、この擬ギャップとストライプの関係は、長年にわたる問題であった。今回我々は、走査トンネル顕微鏡による分光学的マッピングを使って、高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+xにおいて擬ギャップ状態の開始とともに起こる電子状態の空間的再組織化を観測したことを報告する。擬ギャップ状態の開始は、揺らぎストライプに起因すると考えられる特徴をもつ電子パターンの出現と一致することが見いだされた。予想どおり、ストライプパターンは、CuO2面におけるホール濃度が(銅原子当たり)1/8に近いときに、最も強くなる。擬ギャップ状態の開始とともに揺らぎストライプが出現し、相図の大部分にわたって存在することが示されているが、我々の実験結果は、ストライプが擬ギャップ挙動の原因ではなく結果であることを示唆している。

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