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細胞:Lkb1は、造血幹細胞の休止状態および代謝恒常性を調節する

Nature 468, 7324 doi: 10.1038/nature09595

幹細胞の維持および再生において、必要に応じて細胞の生体エネルギー収支を微調整する能力は、正常な発生と老化や急性ストレスの際の生物体の生存に重要な役割を果たす。エネルギー代謝と幹細胞恒常性の過程との協調がどのように行われているかについての理解は進んでいない。Lkb1は真核細胞で細胞のエネルギー代謝における進化的に保存された調節因子として働き、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)および12個のAMPK関連キナーゼをリン酸化するための主要な上流キナーゼとしての機能をもつ。Lkb1が幹細胞維持を調節しているかどうかは不明である。今回我々は、Lkb1が造血幹細胞(HSC)の恒常性に不可欠な役割を果たすことを示す。さらに、Lkb1を欠失する成体マウスは、重度の汎血球減少症を起こして死亡することを明らかにする。Lkb1の減少は、HSCの生存および休止期からの脱出が困難となるためにHSCプールが枯渇し、in vivoでHSCの再増殖能が著しく低下する。Lkb1の欠失はHSCの細胞増殖には影響を及ぼすが、より拘束が進んだ区画には影響しないことは、造血においてLkb1は細胞の状況に特異的な機能をもつことを示している。Lkb1の欠失が造血に及ぼす悪影響は主に細胞自律的でmTOR複合体1(mTORC1)に非依存的であり、ミトコンドリアのアポトーシス、そしておそらくはPGC-1コアクチベーターとその転写制御ネットワークの発現低下に収束する複数の機序がかかわっている。これらの機序は、ミトコンドリアの生成および機能に極めて重要な役割を果たしている。したがって、Lkb1はHSCおよび造血に必須の調節因子として働いており、さらに一般的には、エネルギー代謝と幹細胞の恒常性との共役が極めて重要であることを示している。

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