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細胞:リボソーム頭部の旋回が、サブユニット内tRNAハイブリッド部位を使って転位を促進する

Nature 468, 7324 doi: 10.1038/nature09547

タンパク質合成の伸長サイクルでは、アミノアシル転移RNAがリボソームのアミノアシルtRNA結合部位(A部位)へと運ばれ、次にペプチド結合が形成され、tRNAがリボソーム内で転位して、再びA部位が空く。この転位反応は、伸長因子G(EF-G)の触媒により、GTPに依存して起こる。EF-Gとリボソームのさまざまな複合体の構造が得られているにもかかわらず、リボソーム内をtRNAが移動する詳しい仕組みはいまだにわかっていない。今回我々は低温電子顕微鏡による複数粒子解析を行って、高度好熱菌Thermus thermophilusのこれまで観察されたことのなかった2種類のEF-G–リボソーム複合体について、ナノメートル以下の分解能で構造を解明した。複合体の一方は、部分的に転位したtRNAを伴っている。これらの比較から、リボソーム30Sサブユニット上でのtRNAの転位が30S頭部の旋回と並行して起こり、30Sサブユニット本体のラチェット解除(unratcheting)と共役していることがわかった。このtRNAは30Sサブユニット頭部のペプチジルtRNA結合部位(P部位)との接触を保ったままで30Sサブユニット土台部分の出口部位(E部位)と相互作用するという、新規なサブユニット内「pe/E」ハイブリッド状態を形成する。この状態を安定化しているのは、旋回したコンホメーションにある30S頭部と結合しているEF-GのドメインIVである。これらの知見は、転位という広く保存された過程におけるtRNA中間体について、「まだ見つかっていない中間段階」への構造および機構に関する直接の手がかりとなる。

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