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細胞:細菌で広範囲にみられる、多形性で接触依存性の毒素運搬系ファミリー

Nature 468, 7322 doi: 10.1038/nature09490

細菌は、さまざまな環境内で情報交換し競合する機構を進化させてきた。最近、新たな形の細胞間情報交換系である接触依存性増殖阻害(CDI)が大腸菌(Escherichia coli)で見つかった。CDIは、CdiB/CdiAツーパートナー分泌(TPS)系によって行われる。CdiBが菌体外タンパク質であるCdiAの細胞表面への分泌を促進し、もう1つの小型免疫タンパク質(CdiI)がCDI+細胞を自己阻害から守る。CDIが細胞増殖を阻害する機構、およびCdiIがこの増殖停止に拮抗する機構はわかっていない。また、ほかの細菌にCDI活性が存在するかどうかも調べられていない。今回我々は、CDIの増殖阻害活性はCdiAのカルボキシ末端領域(CdiA-CT)に存在すること、CdiIは同種CdiA-CTには結合して不活性化するが、異種CdiA-CTにはこのような作用を示さないことを明らかにする。バイオインフォマティクスおよび実験による解析から、多数の細菌種が機能的CDI系をコードしており、CdiA-CTやCdiIのコード領域の配列には高度の多様性がみられることがわかった。CdiA-CTの不均一性は、CDIの際にさまざまな毒性が使われることを示唆している。実際、尿路病原性大腸菌と植物病原細菌Dickeya dadantiiからのCdiA-CTは異なったヌクレアーゼ活性をもっており、それぞれが別の増殖阻害機構を作り出している。また、CdiA-CTおよびCdiIコード領域を欠く細菌は、同質遺伝子系統の野生型CDI+細胞と培養培地内および真核細胞宿主内で競合できないことを示す。まとめると以上の結果は、CDI系は細菌の競合に重要な機能を果たす複雑な免疫ネットワークを構築していることを示唆している。

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