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生理:メチルトランスフェラーゼが、概日時計を選択的スプライシングの調節に結びつける

Nature 468, 7320 doi: 10.1038/nature09470

生物は概日リズムによって、さまざまな生理過程を昼–夜の周期の最も適切な時期を選んで行うことができる。転写後調節は、概日ネットワークの重要な要因の1つとして挙げられるようになってきたが、概日時計とRNAプロセシングの制御とを結びつける分子機構は、ほとんど解明されていない。今回我々は、ヒストンやSmスプライソソームタンパク質中のアルギニン残基をメチル化する酵素PRMT5(PROTEIN ARGININE METHYL TRANSFERASE 5)が、概日時計と選択的スプライシングの制御とを結びつけていることを植物で明らかにした。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)でPRMT5遺伝子に変異が生じるといくつかの概日リズムが崩れるが、このような表現型が生じるのは、主要な時計遺伝子であるPSEUDO RESPONSE REGULATOR 9PRR9)の選択的スプライシングの大きな変化が少なくとも原因の1つとなっている。またゲノム規模での研究により、PRMT5が、おそらくは5′スプライス部位の識別を変化させることによって、多数のメッセンジャーRNA前駆体のスプライシングの調節にかかわっていることがわかった。PRMT5の発現は日周的かつ概日的な振動を示し、この振動が、一群の遺伝子の発現と選択的スプライシングの概日的な調節にかかわっている。キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)のPRMT5相同体が変異したdart5-1でも、自発運動における概日リズムが破壊され、これにも主要な時計遺伝子periodといくつかの時計関連遺伝子のスプライシングの変化がかかわっている。これらの結果から、PRMT5が選択的スプライシングの調節に重要な役割を果たしていることが実証され、またPRMT5による選択的スプライシングの調節と概日時計との相互作用が、生物の生理過程を環境条件の日周変化に同調させる一般的な機構であることが示された。

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