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脳:ヒト側頭葉ニューロン活動の意志によるオンライン制御

Nature 467, 7319 doi: 10.1038/nature09510

日常生活で、私たちは、常にさまざまな外界からの感覚刺激に直面し、それらは内的な熟考や企画や反すう思考と競合している。脳は、その中から1つまたはいくつかを選び出し、その先の処理に進ませなければならない。こうした競合が、複数の感覚領野と認知領野でどのように解決されているのかはわかっておらず、内的な思考や注意が、この競争をどのように調節しているのかも不明である。今回、治療上の必要から頭蓋内に電極を設置された患者の個々のニューロンからの記録により、ヒトは内側側頭葉(MTL)ニューロンの活動を調節して外界像とその内的表現との間の競合結果を変えられることを示す。被験者は、自身がよく知る人、風景、物体あるいは動物の画像のうち2つを重ねた重複像を見て、そのうち一方を、競合する他方より強く意識することを求められる。同時に、異なるサブ領域内や大脳半球のMTLニューロンの発火活動がリアルタイムで解析され、それによって重複像の内容が変わるようにしてある。被験者は高い信頼度で、しばしば最初の試行から、自身のニューロンの発火率を制御し、特定のいくつかの発火率を上げると同時にほかの発火率を下げることができた。被験者は重複像の一方に注意を向けることで、目の前にあるコンピューター画面上でその像を徐々に鮮明にすることができ、感覚入力に打ち勝った。MTLニューロンの発火に基づいて、被験者の心の中で起きている視覚像間の競争のようすを外部ディスプレイ上に映し出せたことになる。

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