Letter 宇宙:シャピロ遅延を用いて計測された太陽質量の2倍の中性子星 2010年10月28日 Nature 467, 7319 doi: 10.1038/nature09466 中性子星は、我々の宇宙に存在する最も高密度な形態の物質からなるが、その組成と特性は理論的によくわかっていない。これらの天体の質量や半径が計測できれば、中性子星を作っている物質の状態方程式を大きくしぼり込んで、それらの組成の理論的なモデルの除外が可能になる。しかし、観測された中性子星の質量範囲は、これまでのところ狭すぎて、「エキゾチックな」非核子成分を考える多数の予測を除外できない。シャピロ遅延は、大質量天体近くの湾曲した時空を通過する光の到達時間が一般相対論的効果によって増大することである。大きく傾斜した(ほぼ真横を向いた)連星からなるミリ秒電波パルサー系では、この効果によって、中性子星とその伴星の両方の質量を高い正確度で推定できるようになる。本論文では、強いシャピロ遅延の特性を示す連星ミリ秒パルサーJ1614-2230の電波のタイミング観測について報告する。パルサーの質量は(1.97±0.04) M◎と計算され、この値は、現在提案されているハイペロンやボソンの凝縮体の状態方程式のほとんどすべてを除外する(M◎)。クォーク物質はこれほどの大質量星を支えることができるが、それは、クォークが強く相互作用し、したがって「自由な」クォークでない場合だけである。 Full Text PDF 目次へ戻る